平安中期。彼女は隠岐の島にある都万村辺りの海で死に、気付けば幽霊としてそこに存在していた。

ムラサは、僧侶に依って呪われた海から離れたあとも、人間共の手によりその僧侶が封印されたあとも、地底で仲間と過ごしているときも、1000年を経て僧侶と再会を果たしたあとも、あることについて悩み続けていた。

2014年、彼女は幻想郷にてようやく決断を下した。一冊の本を手に取り、村紗水蜜は自分を殺す。








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